カラーが入らないのはなぜ? カラーが髪に入る仕組みと解決法を分かりやすく解説

カラーが入らないのはなぜ? カラーが髪に入る仕組みと解決法を分かりやすく解説

美容室でカラーをしたときや、市販のヘアカラーをしたときに、自分の髪は「カラーが入らない」と感じる方はたくさんいらっしゃるでしょう。
この記事ではなぜ髪の毛にカラーが入らないのか、その原因を分かりやすく解説します。

それとともにカラーが入りにくい場合の解決方法なども紹介します。

そもそもカラーで髪が染まるのはなぜ?

髪にカラーが入りにくいのはなぜかを説明するためには、まずカラーで髪が染まる仕組みを知っておく必要があります。一般的なヘアカラーは酸化染料とアルカリ剤を含んだ1剤と、酸化剤(過酸化水素水)の2剤からなっています。1剤と2剤を混ぜたものを「混合液」と呼び、これをヘアカラーとして髪に塗布します。髪が染まるまでの段階は下記のようになります。

  1. 乾いた髪にヘアカラーを塗る
  2. ヘアカラーに含まれているアルカリ剤が髪のキューティクルを開き、酸化染料と過酸化水素が髪の中に浸透する
  3. 過酸化水素は髪のメラニンを脱色させ、髪に浸透した染料を酸化させる。酸化した染料は発色する
  4. 酸化して発色した染料の分子は結合して元の分子より大きくなりキューティクルの隙間から出られなくなりカラーが定着する

髪にカラーが入るためには、キューティクルを開く、メラニンを脱色する必要があることがこの工程から分かります。

カラーが入らないのはなぜ?

髪にカラーが入っていく工程を考えると次の3つのタイプの方は髪にカラーが入りにくいといえます。

2-1.キューティクルがしっかりしている
髪のキューティクルの密度がしっかりしている、例えば髪が太い、硬いというタイプの人はキューティクルの密度がしっかりしているので、ヘアカラーのアルカリ剤によってキューティクルを開かせるために時間がかかる、カラーがうまく入らず求めていたイメージの明るさまで染まらないことが起きます。

10代から20歳くらいまでが髪の美しさのピークと言われていますが、そのころは髪のキューティクルの密度も高く、適度な油分によって髪の毛一本一本が保護されているので、カラーが入らないということがあります。初めてカラーに挑戦したときにうまくいかなかったという話をよく聞くのはこうしたことが理由にあります。

メラニン色素が多い

髪が太い・硬いというタイプの方に多い特徴としてメラニン色素が多いことが挙げられます。先ほど紹介したようにカラーが入っていくためには、メラニンを分解させなければいけません。メラニン色素が多く黒くて健康的な髪質のタイプの場合、ヘアカラーに含まれる薬剤の力では分解できないくらいのメラニン色素が含まれていることがあり、そうした場合にはカラーが入らず、求めていたカラーや明るさまで到達できないことが起こります。

油分の多い髪質

皮脂やトリートメントに含まれるシリコンなどが髪の表面に脂の膜を張っている髪質の方もおられます。こうした髪質の方は乾燥に強くまとまりのある髪になります。しかしヘアカラーが入りにくいデメリットになり得ます。新陳代謝が活発で皮脂の分泌も活発な10代の方には、こうした髪質の方がいらっしゃいます。またシャンプーやトリートメント後のすすぎが不十分だと油分が多い髪質になり、カラーが入らないことも起こる可能性があります。

カラーが入らない髪質は損?

キューティクルの密度がしっかりしている、メラニン色素が多いといった場合、カラーが入らないことがあります。しかし、こうしたタイプの髪質は、髪が太くてしっかりしており、ハリやコシがあり黒くて健康的な髪質といえます。また傷みにくい髪質でもあります。ですので、カラーが入りいくいというデメリットはありますが、それ自体で損をしているわけではありません。

カラーが入りにくい髪質でもカラーできる!?

髪が黒くて太い、硬い髪質の方は、カラーがうまく入らない、求めていた明るさやトーンに達しないという場合があります。しかしそうした髪質の方でもきれいにカラーできるいくつかの方法があります。

髪の色を明るくしてからカラーする

ブリーチやトーンが明るいヘアカラーで髪のベースの色を明るくしてから、その上からカラーをする方法です。こうした方法でカラーが入りにくい髪質の方でも理想とするカラーに髪を染められます。しかし、普通にカラーする場合よりも髪にダメージが加わるので、自分の髪質にあった薬剤を選ぶ、トリートメントといった髪のケアなどが必要です。

繰り返しカラーする

一度でカラーがうまく入らない髪質ならば、定期的にカラーを繰り返し、求めているイメージに近づける方法があります。この方法では、時間がかかる点がデメリットです。しかし髪の毛へのダメージや負担が軽減できる、髪の毛の状態や色のきれいな状態をずっとキープできる点がメリットといえます。

カラーが入りにくい髪質の人は美容院がおすすめ

ブリーチやトーンの明るいカラーでベースを明るくしてからカラーする、繰り返しカラーするなどの方法で、カラーがうまく入らない髪質の方でもきれいに髪を染められます。自分の髪質はカラーが入りやすい髪質なのか、それとも入りにくい髪質なのかは、自分では判断できません。髪の専門家でもある美容師に見てもらうことで判断できます。

自分の髪質に合った薬剤の選択、ブリーチやカラーの方法、髪のケアなどは美容師にお任せすることで、髪への負担やダメージを最小限にとどめ、きれいに髪を染められます。カラーがうまく入らない髪質の方はセルフでのカラーではなく、美容室でのカラーがおすすめです。

まとめ

カラーがうまく入らない原因は、髪のキューティクルの密度がしっかりしている、メラニン色素が多いといったことが理由でした。髪が太くて硬く、黒くてしっかりしている髪質の人にはこうした傾向があります。しかし、ブリーチや明るめのカラーでベースの髪の色を明るくしてから好みの色に染める、繰り返しカラーするなどの方法によってこうした髪質の方でも理想の色を手にすることができます。

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